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<情報発信>自分たちにぴったりな活性化のカタチを探ろう —「商店街フォーラム IN 関東」 茨城県水戸市にて開催 【全国商店街支援センター】 イベント 情報発信

2018年11月27日 (火曜日) 11:30

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11月22日(木)、茨城県水戸市にて、“想いが原動力~人がつくる商店街~”をテーマに「商店街フォーラム IN 関東」が開催された。函館朝市協同組合連合会(北海道函館市)、NPO法人まちの研究室(茨城県大子町)、明大前商店街振興組合(東京都世田谷区)、六角橋商店街連合会(神奈川県横浜市)からスピーカーが招かれ、独自性に富んだ事例を発表。4時間にわたり、商店街、行政、商工団体関係者など140人もの出席者と情報を共有した。

全国商店街支援センター代表取締役社長・桑島俊彦氏が「商店街は、住民と一緒になって暮らしやすいまちをつくるために貢献している。そのことを、自ら積極的に発信していくことが大切である」と語ったオープニング講演から、フォーラムは始まった。その後、4人のゲストスピーカーによるプレゼンテーション、パネルディスカッションへと続いた。

プレゼンテーションは、まず、函館朝市協同組合連合会事務局長・松田悌一氏が、平成29年4月から函館朝市で本格的にスタートした「お出かけリハビリ」について発表した。観光地化する朝市に再び地元客に足を運んでもらいたいという想いで始めたこの取組みは、高齢者、要支援者、要介護者を対象に「買い物と食事レクリエーション」を組み合わせたリハビリができる環境を商業施設が提供することで、地域住民の「活動・運動・交流」を促し、結果として商業の活性化も図ることが目的。この取組みによって、「たとえ体が不自由でも買い物を楽しめるんだ」という意識が、介護が必要な人々とその家族に広がっている。また最近では、近隣の小学生や高校生からもボランティアとして手伝いたいとの声が上がるようになり、今後、朝市が、幅広い年齢層の人々が関わり合える地域交流の場としても進化していく可能性を感じさせた。

次に、NPO法人まちの研究室副理事長・笠井英雄氏が、茨城県の最北端に位置する大子町に活気をもたらすために取り組んでいる「大子デパート」について話した。「大子デパート」は、商店街の持つ昭和レトロ感を大切にしながら、地元の食材を利用したご当地グルメなどを開発し提供することで、昭和の時代のデパートのようにいろいろなものがそろい、わくわくドキドキするような空間をつくっていくというプロジェクトだ。取組みを開始してからメディアでも取り上げられるようになり、観光客が増えて賑わいも増してきたとのこと。65歳以上が45.5%も占める高齢化率の高い大子町において、若い世代が地元に残りたいと思えるような事業となるよう、この取組みを大きく育てていきたいと、笠井さんは熱い想いを語った。

明大前商店街振興組合理事長・本杉香氏は、日本初の商店街による防犯パトロール隊「明大前ピースメーカーズ」について発表した。明大前商店街では、昭和40年代の過激な学生運動と、それによる地域の交番の消失が後々まで治安に悪影響を及ぼし、平成10年頃には区内で犯罪件数ナンバーワンの地域になってしまった。そこで、同氏らは「自分たちの街は自分たちで守ろうという」強い想いのもとに、平成13年にパトロール隊を結成し、毎日パトロールを行ったところ、当時1日に3件もあった空き巣被害がわずか1年後に三分の一に激減。それ以降商店街はパトロールを継続し、明大前は、今では安心安全の街として名を馳せている。この取組みを学びに、EUからも視察があり、イギリスとフランスで実際に取組みが開始されたそうだ。

六角橋商店街連合会会長・石原孝一氏のプレゼンテーションは、20年以上続く取組み「ドッキリヤミ市場」が中心となった。“商店街プロレス”発祥の地として知られるこの商店街は、4つの組織と150を超える店舗から成る、空き店舗ゼロの元気な商店街である。しかし、ほんの20年ほど前までは、店主が65歳以上で後継者がいない店舗が100もあり、廃業も相次ぎシャッター街になりつつあった。回復のきっかけとなったのが、閉店後の商店街を有効活用した「ドッキリヤミ市場」だ。サブカルチャーにこだわり、皆で「面白い!」と言い合えて、自分自身も心の底から楽しいと思えるイベントをつくり継続したことで、“ちょっと変だけどワクワクする”商店街のイメージが拡散、現在のにぎわいへとつながっていったとのこと。

プレゼンテーションは、会場の参加者からあらかじめ募った各事例への質問を、ファシリテーターの東朋治氏(株式会社商業タウンマネジメント代表取締役)が、壇上のスピーカーに投げかける形で進行。結果、参加者の興味関心が、各スピーカーの話の内容に十分に反映されるものとなった。
パネルディスカッションでは、大阪市立大学名誉教授・石原武政氏のコーディネートのもと議論が進められ、ゲストスピーカーが互いの発表から参考になった事柄について意見交換する場面も。会場全体が、バラエティ豊かなそれぞれの事例を自分自身の地域や商店街でどのようにアレンジし、どのように活用できるのかを真剣に考えるフォーラムとなった。

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