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全国各地の商店街活性化の事例から、「商店街活性化のヒント」になるノウハウをご紹介します! 商店街支援ノウハウ

 商連かながわと商店街のコラボレーションで魅力再発見、「ヨコハマ元町商店街ツアー」

神奈川県内の商店街を活性化するためにかながわ商店街観光ツアー委員会(事務局:公益社団法人商連かながわ)が企画する『商店街観光ツアー』。商店街の新しい魅力を発見するために近隣の観光地や季節のイベントと連携するなど、商店街ごとの魅力に合わせた企画を実践している。5回目になる今回は、横浜元町を訪ねる「ヨコハマ元町商店街ツアー」だ。ツアーでは元町の歴史や店の成り立ち、商品へのこだわりなど、元気な商店街の理由をオーナー自らが紹介する。

企画から広報、運営まで商連かながわが主体で実施するツアーは商店街にとって魅力的だ。


食器店タカラダで宝田社長の話を熱心に聴くツアー参加者
   食器店タカラダで宝田社長の話を熱心に聴くツアー参加者

歴史と文化が薫る、元町ショッピングストリート


Mのマークが際立つ元町ショッピングストリート
   Mのマークが際立つ元町ショッピングストリート

 海からの風が心地よい。ここ元町ショッピングストリートは、すぐ近くに山下公園やマリンタワーを擁する港があり、丘の坂を上れば港の見える丘公園や外国人墓地に行くことができる、多彩な観光資源に囲まれた商店街である。その歴史は1859年の横浜開港当時にまでさかのぼり、長い歴史を持つ商店街は時代時代に顧客のニーズに応えながら元町というブランドを確立してきた。この有名な商店街は、自らのブランドに甘んじることなく、小さな子ども連れの顧客に配慮した移動式授乳・オムツ換え専用車両やスクエア部分のバリアフリー化、元町地区の共同配送専用車両「エコトラック」導入、各種イベントの開催など、街の魅力を伝えるために、商店街や個店は様々な施策を実施し続けている。

「ヨコハマ元町商店街ツアー」を商連かながわがと一緒に企画・実施したNPO法人横浜シティガイド協会の副会長嶋田昌子さんは「ただお店を訪ねるだけでなく、お客さまとお店のオーナーとの深い交流を実現したかったんです。そうすることで、お店もその商品も商店街自身も一段と輝きを放つと思うんです」とツアーの目的を話す。


横浜シティガイド協会 嶋田昌子副会長
   横浜シティガイド協会 嶋田昌子副会長 


普段気がつかない商店街の姿を発見

ツアーには、30名以上の参加者が集まった。まずは横浜シティガイド協会のツアーガイドから元町ショッピングストリートの成り立ちや街の歴史の説明があり、ついで実際に商店街を歩きながら街の特色を見て回る。商店街では訪れた人たちの利便性を考え、車止めや歩道のタイルなどに今いる場所が分かるように丁目の表記がなされており、街を紹介するインフォメーションボードも数多く設置されている。アーケードは無いが雨や日差しを遮るために店の2階部分が張り出したオーバーハングの形態をとっている。街のあちこちに元町のMを模ったロゴマークが配置され、イメージカラーが落ち着いた雰囲気を醸し出している。今まで何気なく歩いていた商店街に、さまざまな配慮や特長があることを知ることができた。参加者からは「今まで気付かなかったわ」「そういう気遣いがあるんですね」と驚きの声が上がる。

イメージカラーで彩られたポスト
   イメージカラーで彩られたポスト

  

オーナーと直接話すことがきっかけで、街が近くなる

いよいよ今回のメインテーマである、オーナーの話を聞くことに。明治期創業の老舗をはじめ、商店街を代表する6店舗の歴史、商品の変遷や作られ方、元町商店街の歴史、商店街と店の関わりなど、買い物をしただけでは知り得ることのない貴重な話を聞く。どの店の話もオーナーならではの視点で面白く分かりやすい。途中フランス料理店の霧笛楼でオーナーとシェフの話を聞きながらカレーに舌鼓を打つ。



  ヨコハマ元町商店街ツアー スケジュール

 

 近澤レース店の近澤弘明社長は「商品は見ただけでは分からないことがあるんです。今回、店のオーナーとお客様が直接お話しして深い接点を持つことで、商品やお店そして元町商店街への理解を深めてくれると思ってイベントを実施しました。実は以前、商店街としてこのような企画を行ったことがあるのですが、23回と続けることが難しくて・・・、今回は商連かながわさんが主体で動いてくれたので私たち商店街の負担が少なくて大変ありがたい企画でした」と語る。その近澤レース店では、参加者たちがレースを実際に手に取って触りながら興味深げにオーナーの話に耳を傾けていた。

食器店タカラダの宝田良一社長は「幅広い年代の人たちに来ていただいて楽しんでもらいたい。街の歴史、街に合わせて商売をしている商店。なぜ元町商店街は現在こういう商店街なのか、色々な方にこの元町を良く知ってもらいたいんです」とツアー実施の理由を話す。

近澤レース店 近澤弘明社長 

  近澤レース店 近澤弘明社長


タカラダ 宝田良一社長

  タカラダ 宝田良一社長

何度でも訪れたくなる商店街として

 ツアーを終えた参加者の感想は、「行くお店がとても魅力的でした」「今まで知らなかった元町やお店の歴史、商品の深いお話がすごく面白かった」「がんばっているお店の姿を見ることができて楽しかった」「また来たくなりますね」「次に来るときの商店街の歩き方が変わるかも」と、商店街の新しい魅力に触れることができてとても満足な様子。

ツアーガイドの話を聞きながら街を歩く参加者
  
ツアーガイドの話を聞きながら街を歩く参加者

今回の「ヨコハマ元町商店街ツアー」はその目的である「顧客と個店のオーナーとの深い交流」が実現でき、参加者にも商店街にも有意義なものとなった。

このツアーのように、自治体や関連団体などと協力して商店街の活性化を推進するのも有効だ。少し違った視点からのアプローチや方法、プログラムを見つけることができるし、商店街と個店の人的、経済的な負担の軽減につなげることもできるであろう。





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