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全国の魅力的な商店街をつくるための取り組み事例をご紹介します! 商店街活性化事例レポート

地域の食材をいかす指宿ご当地グルメ 地域資源 地域振興 販売促進

“指宿(いぶすき)といったらこれ。そう思えるものができた”

商店街名 指宿駅前通り会/鹿児島県指宿市

丼と地元産温泉卵を使用することがルール。それ以外は店舗ごとに任せた。地元食材もいかし、イタリアンや中華も登場。ユニークなネーミングも多い。(左)温たまらん丼(右)温たまらん豚(チゲ鍋)

大切なのは継続力 地域で取り組むこと

指宿ブランドの食材でにぎわい創出をめざす指宿の商店街

千載一遇のチャンス。’11年3月に迫る九州新幹線(鹿児島ルート)開通を約1年後に控え、指宿駅前通り会会長(当時)の中村勝信さんはそう感じていた。
「新幹線の開通で観光客増は見込めたのですが、商店街として、おもてなしするためのご当地グルメを作りたかった」
そして〝指宿に来ないと食べられない〞をコンセプトに、砂むし温泉の源泉で茹でた温泉卵を用い、温たまらん丼を考案。

ここで、中村さんはこの取組みを具体的にするため、商工会議所の協力のもと、6つの商店街や市と連携し、商店街活性化委員会を結成。商工会議所の永嶺義隆さんは「商店街の活性化はもちろん、地域全体の取組みにしたかった」と当時を振り返る。加盟店の中からまずは15店舗が参加。さらに観光協会に掛け合い地産地消推進部会としても商品開発・PRに励んだ。

 
(左)そら豆スイーツ 手間とコストがかかるそら豆を使用できたのは、生産量日本一だから。お土産の定番に
   (右)たまらん焼酎 温たまらん豚に合わせて。白こうじと黒こうじを独自にブレンド。加盟の飲食店のみで味わえる

 
 

迎えた九州新幹線の開業。東日本大震災の影響で観光客の数は思うより伸びない。しかし、全国放送のテレビ取材を機に、同年のGWには店舗によっては行列ができることになる。
当初半信半疑だった店主たちも驚きを隠せなかった。永嶺さんは「うれしかったのは、この行列を見て、若い人たちに元気、やる気がでてきたこと」と相乗効果も生まれたと話す。参加希望も増え、ライバルだった飲食店の間に仲間意識が芽生えた。店舗同士で協力しデリバリーを始めたり、マルシェなどのイベントを続々と開催したりと地域を盛り上げる意識が出てきた。
温たまらん丼に始まったご当地グルメ。今後さらにメニューや参加店数を増やし、湯のまち・指宿をアピールしていく。

指宿駅前通り会 前会長 中村勝信さん

指宿商工会議所 永嶺義隆さん

参加店舗は月ごとに商工会議所に予算を計上し、のぼりやパンフレットを制作

 

【コラム】更なる盛り上がりを見せる“指宿グルメ”

指宿にご当地グルメを。’11年の九州新幹線(鹿児島ルート)開通に向け、商店街としておもてなしをするために、指宿駅前通り会会長の中村正信さんは、商工会議所の永嶺義隆さんらと連携し、温たまらん丼などを制作。温たまらん豚、そらまめスイーツもこれに続き、これらの取組みは好評を得ることになる。そして、中村さんは、更なる名物をつくろうと考えた。
「温たまらん丼を始めたお店には、ラーメン屋さんもいました。それならばご当地ものとして、指宿ならではのラーメンを立ちあげて欲しいとお願いしたんです」。目をつけたのは指宿市の山川港が本枯れ鰹節の生産量が日本一であること(鰹節は鹿児島県が生産量日本一)。この極上の本枯節を使用したラーメンを“いぶすき勝武士ラーメン”として’13年4月に販売を開始した。温たまらん丼同様、本枯節の使用、鰹節を使用したサイドメニューがあること、専用スパイスを用意することなどの条件をクリアすれば、それぞれの店独自の商品をつくれるようにした。
商店街の店舗はライバルであり仲間。この関係が相乗効果を生み、切磋琢磨しながら指宿のご当地グルメは、今日も商店街を賑わせている。

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★この記事は、商店街活性化の情報誌「EGAO」の2017 Spring(春号)に掲載されています。
「EGAO」をご覧になりたい方はこちらへ。
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