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全国の魅力的な商店街をつくるための取り組み事例をご紹介します! 商店街活性化事例レポート

熱意と行動の相乗効果 まちゼミ×繁盛店づくり=∞(無限大) 販売促進 個店活性 コミュニティ

12の商店街が参加する愛知県岡崎市の未来城下町連合は、岡崎まちゼミの会の母体でもある。「まちゼミ」で全国的に名を馳せるこの組織が、「繁盛店づくり」に本格的に取り組みだした。「まちゼミ」と「繁盛店づくり」——その相乗効果とは。

商店街名 未来城下町連合/愛知県岡崎市

2016年夏には第28回をむかえた岡崎のまちゼミ。人と人が直接会うことで元気のやりとりができるのが商店街のいいところ、という考えのもと’03年から岡崎まちゼミの会が主催している

まちゼミと繁盛店づくりで 必要なものを補完する

あいち補聴器センター 代表取締役社長・CEO 天野慎介さん
繁盛店づくり支援事業担当を務める天野さんも2代目。講師のアドバイスを受けてすぐ店のロゴを作るなど意欲的だ

 2016年に「まちゼミ」を独自に開始し、
現在では1回の開催で1500人を超える受講者を集める愛知県岡崎市の岡崎まちゼミの会。

その会の母体である商店街組織、未来城下町連合でその運営に関わる天野慎介さんは、まちゼミの成果についてこう述べる。

15 年目を迎える岡崎のまちゼミは、さまざまな点で、私たちに好影響をもたらしました。

従業員は成長し、お店の認知度は高まり、顧客の新規開拓や売上にも貢献。

さらに、開催を通じて説明会・実施・報告会と顔を合わせて話す機会が多いため、店主同士のつながりも深まりました」



 
 
 

 結束を固めた店主たちの多くは2、3代目。
親から譲り受けた商いをこの地で続ける覚悟を決めただけあり、自分自身の商売、さらにはまち全体の活性化に対して積極的だ。

「みんなで盛り上げていこう」という想いを持ちながら、各自ができることは何でもやりたいと考えた末、見えてきたのが「個店の魅力アップ」だった。

「確かにまちゼミは新規顧客獲得につながります。
しかし、ご来店いただいた時に店自体にキラリと光るものがないと、持続的な集客増にはつながりません。
店自体の魅力向上のため、繁盛店づくり支援事業への参加を決めました」





化粧品店、宝飾店、メガネ店、補聴器販売店、贈答品店で行われた臨店研修。店内の掲示物やすでにある什器を工夫して活用しながら、お客様の動線のつくり方、色を利用した目線の誘導の仕方などについて、講師の並山武司さんから学ぶ

 自分たちの商売をさらに発展させて街の活性化をめざそうと、同連合は2016年2月に繁盛店づくり支援事業の入門編の1日体験コースを実施。

すると、大掛かりに内装を変えたわけでもないのに、参加店の見映えが明らかに良くなった。

これに大きな刺激を受け、翌2017年には実践編に進むことになる。

繁盛店づくりの事業で個々の店が学んでいるのは、お客様の目線や動線を店主が客観的にとらえて、ディスプレイなどの店づくりに反映させたり、既存のサービス内容を、お客様へのおもてなしの観点などから見直し改善したりすることだ。






 
 

たとえば、「宝金堂」(宝飾店) はこの事業で、店が最も売りたいと考えている〝メイン〞商品だけでなく〝脇役〞となる商品も混ぜて陳列することでディスプレイにボリューム感を出す方法や、陳列棚をずらすことでお客様を店の奥へと誘導する動線をつくる方法を学んだ。

これによって、意識的にお客様の目を主力商品まで導き、店の魅力を効果的にアピールすることができるようになった。

店主の佐谷繁さんは「商品の見せ方の意識が変わった。お客さま目線をもっと意識して店のブランドを再構築していきたい」と意欲的だ。




 

臨店研修の後は参加店会議を行った。各店で実施したことを理論的に復習し、情報を共有。店主たちは熱心にメモをとった
 

 

 

前出の天野さんは、繁盛店づくりの今後についてこう語る。

「今回、繁盛店づくりに取り組んでいるのは5店舗です。まちゼミも最初は参加店舗数の少ない小さな試みでした。
今のように大きく成長したのは実施すると売上がアップすると多くの店主に実感として伝わったから。
繁盛店づくりも実績を出して、店づくりを実践する仲間を増やしていきたいですね」

まちゼミで将来のお客様を生み、そのお客様に対してどう売るのかを繁盛店づくりで学ぶ。

そんな相乗効果で個店を元気にして、商店街全体の盛り上がりにつなげようとする未来城下町連合。

今後何十年も続いていく店、そして商店街をめざして歩みを進めている。




2017年11月に実施された「繫盛店づくり支援事業」研修でのアドバイスのポイント
みどりや(化粧品店) 目の前にバス停がある同店。講師のアドバイスを活かし、バス停に座っている人の目線で店頭の物の配置やチラシの位置を考えることに。また、入店してすぐの什器はお店のダイジェスト。DMの内容と什器のトピックを合わせることで、奥にどんな商品があるのかも連想させるようにした。
 
宝金堂(貴金属店) 対面に配置されていたショーケース。このままだと対向してしまう関係になるので、横並びになるように配置。これは導線づくりにも繋がる。また、クロスディスプレイという手法で脇役として異なるものも一緒にディスプレイすることで、より商品に主張が生まれるように配置した。
 
スギウラメガネ (眼鏡店) カラープロモーションとして、ポップのカラーを効果によって変えることに。スギウラメガネの基本カラーである緑をプリントしたお店のシールを張ったカードを、商品群の中に入れることで、アイキャッチ効果を生み出した。
 
サラダ館(贈答品屋) 大通り添いにある店舗。表の立て看板が、車からしっかり見えることが大切。看板に立体的な装飾(包装見本)をすることで、何の店なのかをはっきりとアピールした。また、入店したところにパッと目に入るインデックスをつけることで、より売り出したい商品のアピールを行った。
 
あいち補聴器センター(補聴器店) モノトーンの店内の中、商品棚はアピールできる場所。商品の置くのではなく立てかけて見やすくしたり、カラフルな台紙を裏に置くことで、より訴求を強くした。また、ポップは店に入ってすぐ目に入る場所に大きく1枚貼ったら、同じものを縮小コピーし、商品の横に置くことで、アイコン化される。お店のロゴがあるので、店内でも店名を随所にいれるよう改善した。
 









★この記事は、商店街活性化の情報誌「EGAO」の2017 Spring(春号)に掲載されています。
「EGAO」をご覧になりたい方はこちらへ。
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